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聖観音

仏様リスト
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意味

観世音菩薩という観音さまのこと。

むかし、密教が輸入されてから、十一面観音千手観音如意輪観音のような変化観音が登場。

これらと区別するために、不変の観音をとくに聖(正)の字をつけていうようになりました。

なお、夢違観音のように信仰や伝承のうちに自然と名前がつけられて儀軌と関係のない観音もいます。

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夢違観音とは、悪夢をみたときも、念じると良い夢にすることができる観音様です。

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ギャラリー

聖観音菩薩。曹洞宗梅旧院(梅旧禅院)。大阪市天王寺区夕陽丘町1−18にて、2022年7月6日に撮影。

桜観音(聖観世音菩薩)。2023年4月28日、曹洞宗太平寺(大阪市天王寺区夕陽丘町1)にて撮影。

意味

聖観音しょうかんのんとは正観音とも書き、変化観音ではない観音菩薩(無変化観音)を意味します。

奈良時代までの顕教では観音菩薩にたくさんの変化観音が発生しました。

平安時代以降の観音様は変化しなかったので、これを聖観音と名づけて、変化観音と区別しているわけです。

  • 密号:本浄金剛、清浄金剛、蓮華金剛、得自在清浄法性如来、妙眼金剛、金剛菩薩
  • 三昧耶形:初割蓮華・白払子
  • 同体:金剛法菩薩

キャリア

キャラ

金剛界曼荼羅の金剛法菩薩と同体。

配属

胎蔵界曼荼羅の4箇所が所属とアドレスです。

形姿

両手に開敷蓮華を持ち、左手を立てて外に向けています。

中台八葉院にて

中台八葉院では宝冠中に坐す化仏。

右手は拳を立てています。

蓮華部院にて

蓮華部院では同種の像がたくさん。

蓮華座に半跏坐。冠中に化仏。

  • 左手…拳を立てて心臓に当て含紅蓮華を所持
  • 右手…掌を立てて4指を曲げ、開花

釈迦院にて

釈迦院では次のような手つきです。

  • 左手…腰に当てる
  • 右手…内に向けて白払子

文殊院

文殊院では次のような手つきです。

  • 左手…開蓮華を所持
  • 右手…掌を上向けて臍に当てる

金剛界曼荼羅(四印会・図)

金剛界曼荼羅では肉色で蓮華を所持。

浄土教関係

浄土教などの顕教が説く姿。

経典・文献

観音を説く経典はとても多いです。

特徴から3つに分けられます。

阿弥陀経・観無量寿経など

阿弥陀経観無量寿経などの経典には西方極楽浄土の阿弥陀如来の脇侍として描かれています。

とくに「観無量寿経」には像容や荘厳などが想像を絶した大きさに書かれています。

現存する「観無量寿経曼荼羅」や「浄土変相図」では、一定の姿でなく印相もそれぞれに違 います。

また、来迎の弥陀の脇侍として蓮台を捧げて死者の霊を迎接する姿。

「法華経」普門品など

法華経」普門品は現世利益の本尊としての描いています。

日本でも早くから造像されました。

たとえば、法隆寺夢殿の救世観音・ 百済観音、薬師寺の東院堂像など。

持物や印相などはまちまち。

密教系(曼荼羅)

厳密な意味で聖観音といえる観音。

胎蔵界曼荼羅中台八葉院に描かれた像は右手に開敷蓮華をとります。

同曼荼羅の観音院に描かれた像は左手の未開敷蓮華を右手で開いています。

これらをはじめ、両界曼荼羅には数種の異像がみられ、雑密経典が説く異像も図像として残っています。

これらすべてに共通する特徴は、およそ宝冠中に阿弥陀如来の化仏を戴いている点です。

聖観自在菩薩曼荼羅

聖観自在菩薩曼荼羅をご覧ください。

文化財

平安時代の聖観音像では、檀像風な刀のキレを思わせる醍醐寺像や鎌倉時代の鞍馬寺の木像が有名です。

経軌にない観音もたくさん作られてきました。

それらは感得像や中国における独自の展開過程を経たもので、三十三観音として信仰されています。

大阪市指定文化財に登録されている聖観音像があります。

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