意味
釈迦院は胎蔵界曼荼羅第二重のうち東方に位置する区画で、遍知院の上方の横長い一画。
中央の門標のなかに、釈迦如来が濁赤の法衣で説法する姿で描写され、生死や涅槃に執着しない変化身です。
善無畏系の配置
善無畏系の解釈によると、文殊院・地蔵院諸尊の悲智に対し、釈迦は化悲であるから第三重に配置。
そのため、釈迦院を設けず、最外院の東方に列します。
不空系の配置
不空系解釈では大日経にしたがい、阿闍梨所伝曼荼羅や胎蔵図像にて、釈迦院を第二重に、文殊院を第三重に置いています。
釈迦如来を変化身としながら、この院中に生身の声聞衆を加えているのは、生身と法身を不二とみなす思想にもとづきます。
無能勝明王と妃を並べる意味は、菩提樹下で四魔を降伏した徳。
これらに、釈迦の仏宝を加えて三宝として表示。
メンバー
中央
向かって左下列
- 一切如来宝菩薩(遍知眼・仏眼)
- 如来毫相菩薩
- 大転輪仏頂菩薩(広生淳仏頂)
- 光聚(放光仏頂・火聚仏頂)
- 無量音声仏頂菩薩(無辺仏頂)
- 如来悲
- 如来愍
- 如来慈
向かって左上列
向かって右下列
- 白傘蓋頂(白繳項)
- 勝頂(勝頂輪王菩薩)
- 最勝仏頂(金輪款頂・高頂輪王頂)
- 高仏頂(発生頂)
- 摧砕頂(除一切蓋障仏頂・除障法仏頂)
- 如来舌
- 如来語
- 如来咲
向かって右上列
- 如来牙
- 輪輻辟支仏
- 宝輻辟支仏
- 拘絺羅(摩訶拘絺羅)
- 阿難
- 迦旃延
- 優波利
- 智拘絺羅
- 供養雲海菩薩
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