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石窟寺院

史跡
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意味

石窟寺院せっくつじいんとは岩質の断崖を掘削して洞窟とし、寺院として使用した場所です。

インドでは石窟を礼拝堂(city)にも僧侶の住房(vihāra)にも使いました。

その他の地域では、おもに礼拝堂のみを石窟として、住房はその前庭に建てた普通の建築を使用しました。

ここでは、インド・西域・中国・その他の地域に分けて、わかりやすく説明しています。

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インド

TookによるPixabayからの画像

インドの伝説では釈尊が王舎城東側の帝釈窟(石室精舎)で説法しました。

現存するものは西インドに偏在し、紀元前1世紀のバージャーが最も古く、紀元0年頃にはベードサー、ナーシク、カールリーなどが掘削されました。

これらに存在する彫刻は簡素なもので、仏像はありません。

グプタ朝(4~6世紀)以後の石窟には、アジャンター、エローラ、バーグ、カーンヘーリなどがあります。

これらには、阿弥陀如来観音菩薩多羅菩薩などの如来像菩薩像が豊富。

また、アジャンターやバーグには壁画もあります。

西域

MakaluによるPixabayからの画像

アフガニスタン

アフガニスタンのバーミヤーンには、5〜8世紀に掘削した53mと35mの仏像を中心に、多数の石窟があります。

その一部には壁画も残っています。

ウィグル

ウィグル(新疆地方)ではクッチャ(庫車)のキジール(亀茲)にて5〜7世紀の石窟があります。

イランからの影響が強い仏伝や本生の壁画があります。

トゥルファン

トゥルファン(高昌)付近のベゼクリッ クの石窟は9世紀に属し、唐風を基調とした壁画や塑像を存しています。

中国

知仁によるPixabayからの画像

敦煌の千仏洞石窟

現在知られているもので最も古く、かつ長期にわたって造営された石窟は、甘粛省の敦煌にある千仏洞石窟。

こちらでは、4〜14世紀にわたり500窟以上を製作し、塑像や壁画のほかに多数の経典・文書を発掘しています。

麦積山石窟・龍門石窟ほか

千仏洞石窟についで長期間掘削されたものは、たくさん。

  • 5〜11世紀…麦積山石窟(甘粛省)
  • 5〜9世紀…炳霊寺石窟(甘粛省)
  • 5〜8世紀…龍門石窟(河南省)
  • 6〜8世紀…天龍山石窟(山西省)

雲崗石窟ほか

また、5〜6世紀にかけては次のような具合。

  • 雲崗石窟(山西省)
  • 義県万仏洞(遼寧省)
  • 鞏県石窟(河南省)
  • 響堂山石窟(河北省・河南省)
  • 駝山石窟(山東省)
  • 雲門山石窟(山東省)

中国では西部・北部に偏在し、江蘇省や浙江省に存するものは小規模です。

その他

セイロンのシーギリヤ石窟は5世紀に属し、壁画があります。

朝鮮慶州の石窟庵は新羅時代に石材を積んで築造したもの。石材の上に土を覆い、上記の石窟とは性質を異にします。

日本には石窟といえるものは造営されませんでした。

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