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雲崗石窟

地理
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概要

雲崗石窟うんこうせっくつとは、中国山西省にある洞窟で、たくさんの石塔・石像・摩崖仏が並ぶ石窟寺院(約50窟)。

表記上、最近はよく「雲岡石窟」と書きます。また「大同」を冠することも。

ガンダーラ・グプタ様式と中国様式が混ざり、古代の仏教美術のダイナミズムを感じられます。

場所

雲崗石窟は、中国山西省大同市から西方の武周山山腹にあります。

山麓を流れる武周川の北岸に、1kmに及ぶ大小約50の石窟から構成。

行き方

大同市内からバスかタクシーで行くのが無難です(所要時間約30分)。

大同市内からの日帰りローカルバスツアーに参加する行き方もあります。

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特徴

guo6700によるPixabayからの画像

龍門石窟とともに中国南北朝時代の仏教美術を代表し、世界的にも有名です。

武周山山腹の岩石に洞窟を造り、窟内に霜がんや塔や石仏を刻んでいます。いわゆる摩崖仏です。

ユネスコ世界遺産

武周川北岸を東西1kmにわたって続く壮大な石窟で、ユネスコ世界遺産(文化遺産)に登録。

また、中国の5A級観光地(2007年認定)にも指定されています。

龍門石窟との違い

立地

雲崗石窟が中国山西省にあるのに対し、龍門石窟は中国河南省洛陽市の黄河支流にあります。

造営期間

いずれの石窟も、先帝への追善供養のために文成帝が造営させたものですが、造営期間に違いがあります。

雲崗石窟の造営は首都移転までの30年あまり。これに対して龍門石窟は約200年にわたりました。

石窟数

造営期間の違いは、石窟数に影響しています。

  • 雲崗石窟…約50窟
  • 龍門石窟…数千窟

造像様式

いずれもインドのガンダーラ様式・グプタ様式に、中華風のトーンが加わっています。

そのうえで、造営時期の早い雲崗石窟よりも、龍門石窟の仏像のほうが中華色を強めています。

仏教美術の様式としては、雲崗石窟が中国南北朝時代の仏教美術の代表、龍門石窟が北魏から唐中期にいたる仏教芸術を示しています。

また、龍門石窟の仏像をたどるだけで、2世紀にわたる中国仏教美術の歴史はもちろん、インドをふくめた仏教の世界史を展望できます。

歴史

LoggaWigglerによるPixabayからの画像

当地出身の曇曜が北魏の文成帝に造営を提案し、460年に着工。

提案した内容は、先帝の武帝が行なった廃仏への罪滅ぼしで、懺悔追善供養を目的にしていました。

曇曜は構造についても提案。

先帝4名と現帝(文成帝)を記念して、巨大な石仏を五つの大きな石窟(曇曜五窟)内に造ること。

造営工事は、493年に洛陽へ都を移転するまで継続さ れました。

形状

LoggaWigglerによるPixabayからの画像

構造

各石窟で異なります。

だいたい、中央に重層の塔形や本尊仏など安置し、壁面や楼閣面などには大小の石仏や観音菩薩4体仏などが鮨詰め状態で刻まれています。

石像は大きいもので15〜18m。

様式

西城経由のガンダーラ・グプタ様式。

時代が下るにしたがい中国化して、日本の飛鳥仏にも影響しました。

第16窟〜20窟では内部が楕円形で規模壮大。これらは他窟を凌駕していて、造営の最初の5窟と推定とされます。

大同市の観光スポット

大同市には、雲崗石窟以外にも観光スポットがあります。

大同古城壁、大同九龍壁、華厳寺、大同土林など。

うち、大同古城壁は1372年(明代洪武帝期)に建設された城壁で、全長約6.5kmあります。

また、華厳寺は、北魏の時代に建立された仏教寺院。中国仏教の歴史で重要な寺院の一つで、四大名刹に数えられています。

仏像情報

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