ギャラリー
意味
大黒天とは天部に属する仏尊の一つで、三宝を守護し、飲食を司ります。
- 音写:摩訶迦羅
- 三昧耶形:剣・刀袋(本拠なし)
迦羅は黒の意味。
身体は黒色で忿怒形を示し、また戦闘・福徳の神として形姿はいろいろです。
七福神のメンバーでもあります。
キャリア
展開
インド
戦闘・財福・冥府の神として、3つの性格があります。
- シバ神の化身 破壊を担当。尸林に住んでいて隠形・飛行に長じ、血肉を食う神。祭れば加護して戦いに勝ってくれます。→シバ神
- 財神 ビシュヌ神や地天の化身として、インド寺院の厨房に祭られます。
- 冥府の神 焰摩天と同体として塚に住みます。
中国
財神として寺院に祭られました。
日本
最澄が三面大黒を祭りました。
神王形で三面六臂。
右手に剣と人髪、左手に剣端と羊皮、さらに両手で象皮を捧げました。
のちに七福神の一つとして頭巾を頂き、右手に打出小鎚、左手で大袋を負い、俵を踏み立って、財宝の豊富さを示します。
中世以後、寺院の厨房に祭られ、示大黒柱の名が出現。
また発音の類似から、大黒を大国と同一視し、大国主命に擬されるようになりました。甲子に当て鼠を使者にするのは俗信です。
アドレス
「胎蔵界曼荼羅」最外院・北方。
形姿
大黒天神法(唐)
身体は青色、三面六臂。
前の左右2手で剣を横たえて持ち、次の2手は、左手に牝羊の角、右手に人間の髪を握ります。後の2手で背後に張った象皮を支えます。
別に、八臂像は足下を地神天女が両手で受けています。
南海帰内法伝
「南海帰内法伝」(義浄 4巻)に、財神として、神王形で金嚢を持ち、床に左膝を立て右脚は垂れています。
大黒天神法
身体は黒色で烏帽子・狩衣を着し、右掌は腰に、左手で背負った大袋の口を肩越しに握っています(観世音寺像)。
また、出世大黒といって大黒天・毘沙門天・辯才天の合体した三面大黒がある天台宗の創案。
俗説の六大黒
ちなみに俗説の六大黒とは、
- 比丘大黒
- 摩訶迦羅大黒女
- 王子大黒
- 真陀大黒
- 夜叉大黒
- 摩迦羅大黒
七福神
七福神の大黒は、左手に袋を負って、右手に打出小槌を持ち、2俵の米俵を並べた上に立っています。
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