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理趣経曼荼羅

曼荼羅
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意味

理趣経曼荼羅とは、理趣経の十七段の法門を図示した曼荼羅。

理趣経は真言宗で重要な経典の一つ。

不空訳の般若理趣釈にも依拠して作成されたため、釈経曼荼羅ともいいます。

説会を開示した一会を加えて、よく十八会の曼荼羅が描かれました。

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住民

理趣経の法門と曼荼羅との関係は次のとおりです。

段番号、法門名、各曼荼羅の主尊

  1. 大榮、金剛薩埵
  2. 証悟、大日如来
  3. 降伏、降三世明王
  4. 観照、観自在菩薩(聖観音
  5. 富、虚空蔵菩薩
  6. 実動、金剛拳菩薩
  7. 字輪、文殊菩薩
  8. 八大輪、纔発心転法輪菩薩
  9. 供養、虚空庫菩薩
  10. 忿怒、擢一切魔
  11. 普集、大楽金剛薩埵
  12. 有情加持、大自在天
  13. 諸母天、七母天
  14. 三兄弟、三兄弟
  15. 四姉妹、四姉妹
  16. 各具、五部具会
  17. 深秘、五秘密

成立の歴史

はじまり

理趣釈は、入唐八家の録外請来で、円仁・宗叡の請来とされています。

東密では小野の仁海が十八会を一軸にまとめた曼荼羅を作成。

これ以降、理趣経法が盛行するにしたがい、本尊としての曼荼羅が多くの先師たちによって工夫されました。

そして、尊形や三味耶形のかわりに種子で表示する法曼荼羅も多く、理趣釈に合致しない点を訂正するなど、独自の解釈を加えて多様化しました。

先師たち

  • 勧修寺…厳覚・心覚・亮慧・興然・覚禅・道宝
  • 高野山…一空・真海・堅意

異相

道宝の理趣経秘訣(6巻日蔵収)

宝塔(化他自在天)、ついで胎蔵界曼荼羅中台八葉院八大菩薩、周囲の二重三重の方形域に諸仏尊種子を表示。

真海

真海は、理趣経瑜祇経における愛染明王の本誓であることを明らかにしようとました。

巻頭に愛染明王を描き、般若理趣釈にもとづく改訂決定版として開板(第一 板)。

これは焼失しましたが、堅意による第二板が現存します。

彩色の尊形曼荼羅

1760年代に一空が描いた高野山宝寿院蔵本があり、また、醍醐寺に紙本墨書があります。

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