意味
大日如来は真言密教の教主。
密教の絶対的中心の本尊で、宇宙の真理を現わす仏様。
密号は遍照金剛。
梵語は「Maha vairocana」で音写は摩訶毘盧遮那。
訳は最高顕広眼蔵、遍照王如来、大遍照如来・偏照如来(逼照如来)、光明遍照、大日遍照、遍一切処、遍照など。
異名に、最高顕広明眼蔵如来、無量無辺究竟如来、広博身如来、一切法自在牟尼など。
真言
おんあびらうんけんそわか(唵阿毘羅吽欠娑婆呵)
キャリア
すべての如来・菩薩が大日如来から生まれ、すべての働きも大日如来の智徳・理徳が顕現したものとされます。
- 金剛界大日如来…智徳の面を示したタイプで、金剛界九会のうち理趣会・降三世会以外の中尊。五仏の中央に位置し、菩薩形をしていて五智宝冠を頂き、智拳印を結んでいます。即智法身。
- 胎蔵界大日如来…理徳の面を示したタイプで、中台八葉院の中央に位置する理法身。菩薩形で 冠形に髪を結いあげ、法界定印を結んでいます。
密教二大宗旨の台密(天台宗)と東密(真言宗)では、釈迦如来に対する大日如来の捉え方が異なります。
- 天台宗…大日如来(毘盧遮那如来)を釈迦如来と法身応身の同体とみる
- 真言宗…顕教教主の釈迦如来とは別体とみる
形姿
前項のキャリアもご参照ください。
如来としては異例の菩薩形。
この菩薩形は、五仏の宝冠をいただき、豪華な装飾。
この基本形をもとに、手は
のいずれかを結ぶことが多いです。
文化財
大日如来坐像
- 木像
- 頭部:平安時代、体部:江戸時代
- 寄木造
- 総高138.0cm(本体像高90.5cm、台座最大高37.cm、光背高100.5cm)
- 秋田県大仙市指定
- 指定年月日:2019年11月20日
- 有形文化財(美術工芸品)
木造大日如来坐像
- 木像
- 鎌倉時代
- 材料:ヒノキ材一木割矧造り、金泥・漆箔・彩色、玉眼
- 滋賀県犬上郡甲良町池寺26
- 滋賀県指定
- 指定年月日:2017年11月24日
- 有形文化財(美術工芸品)
木造大日如来坐像
- 有形文化財/美術工芸品〔彫刻〕
- 所有者:専念寺
- 所在地:大阪市東淀川区小松3
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