ビシュヌ神はヒンドゥー教の三主神の一つ。
毘紐天、瑟筴天とも。
特徴
世界の維持発展を担当し、慈愛・恩恵を垂れて人々から親しまれました。
アバターラ(権化)にあって、生類救済を目的に超自然力により10種類の姿で世に出現。
いわゆるアバターラ神話の発達に貢献しました。
キャリア

半跏思惟像のビシュヌ神。นิธิ วีระสันติによるPixabayからの画像
インド
べーダ神話では太陽神の一つに数えられるも注目度は低く、ブラーフマナ時代から重視されました。
「ウパニシャッド」には、ナーラーヤナ、ナラシンハ、バースデリーバが、ビシュヌの異称として挙げられています。
敘事詩「ブラーナ」時代以降、シバ神と並んでインド教の最高神とされ、ビシュヌ派として宗派的支持を受けるまでにいたりました。
カンボジア
カンボジアの遺跡の一つアンコール・ワットは、12世紀初頭にクメール王朝のスーリヤヴァルマン2世がビシュヌ神に捧げて造営したヒンドゥー教寺院(今は仏教寺院)。
仏教

半跏思惟像のビシュヌ神。ラージャスターン州(インド)にて。Tharun BangeraによるPixabayからの画像
仏典では「金光明最勝王経」「仏母大孔雀明王経」「大日経」などに登場します。
仏教界で化身となった仏尊がいくつか。
など。
ビシュヌ派

Chandan JenaによるPixabayからの画像
ビシュヌ派(ビシュヌ教)はヒンドゥー教の一派。ビシュヌを主神にして崇拝します。
ビシュヌ神崇拝はインド民族叙事詩「マハーバーラタ」「ラーマーヤナ」の流行とともに急速に拡大。
「バーガバタ派」と結びついて一般に浸透した。
やがてビシュヌと神クリシュナ神(下絵)を同一視したり一体化したりされ、理論づけのために物語「バガバッド・ギーター」が書かれました。

クリシュナ神。美形で妻が16000人。pdhariya103によるPixabayからの画像
この派はだんだん多くの派に分かれました。
- バーガバタ派
- マラーターバクタ派
- マドバ派
- ビシュヌスバーミン派
- ニンバールカ派
など。
現在のヒンドゥー教では、シバ派とともに二大主流となっています。
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