意味
妙見菩薩とは北極星を神格化した天部の仏尊。
名前に菩薩がつきますが、事相では天部に所属。
別名に、妙見大士、北辰菩薩、妙見尊星王など。
三昧耶形は星・如意宝珠。
天台宗寺門派では、吉祥天と同体とみなし、尊星王法は最秘法に属します。
単独には息災法、とくに眼疾平癒を祈って祀っています。
キャリア
由来と所属
インド由来の菩薩とは異なり、中国の星宿思想から北極星を神格化したもの。
名前に菩薩がつくものの、事相では天部に属します。
役割・御利益
- 星のなかの最尊で、神仙中の神仙や菩薩の大将(七仏八菩薩神呪経)を勤めます。
- 国土を守護して苦悩を除く功徳があり、北斗法・妙見法・ 尊星法を修します。
形姿
二臂
月輪の中に菩薩像。
左手に北斗七星のある蓮華を持ち、右手は説法印を結んでいます。
天衣・瓔珞で荘厳して、五色雲中に結跡趺坐しています。
四臂
基本形
身体は赤白肉色、眉をひそめて慈悲と忿怒を兼ねた相。
右手に筆・月輪を、左手に紀籍と日輪を持って、雲中に疾走する龍の背に左足で立ち、右足は膝で折り曲げています。
両手で硯を捧げる鬼が右脇に、筆と紀籍を持つ童子が左脇に従います。
別タイプ
雲中に結跏趺坐
頭上に6蛇のある忿怒相で、右手に筆と刀、左手に紀籍と輪を持ち、雲中に結跏趺坐。
青龍の背に左足で立位
七星・十二支が周囲にある曼荼羅中に四臂(三叉戟・錫杖・日珠・月珠を持つ) で、青龍の背に左足で立つ図(別尊雑記)。
妙見曼荼羅
妙見曼荼羅では、北斗曼荼羅と区別して星供に用い、方形二重式が一般的。
- 内院中央…月輪中の妙見菩薩
- 内院周囲…各月輪中に北斗七星
- 中尊の下…輪宝
- 外院…線と小丸の連続する星で界し、甲寅・甲辰・甲午・甲中・甲戌・甲子の将軍と、丁卯・丁巳・丁未・丁酉・丁玄・丁丑の従神を方向に合わせて交互に描写(将軍・従神とも獣頭人身の坐像)
コメント お気軽に♬