概要
菩薩像とは菩薩をイメージした仏像のことです。
菩薩とは菩提薩埵の略語で、勇猛精進する修行者の意味。
如来につづくものとして補処の菩薩ということも。
特徴

Ian LindsayによるPixabayからの画像
ヘアスタイル
頭髪を美しく結いあげ、垂髪を肩に垂らすことがあります。
アクセサリー
結髪を覆うように宝石をちりばめた宝冠を戴いています。
胸には美しい瓔珞を垂れ、両腕両足には金色の環を嵌めることも。
歴史
インド

2023年5月3日、大念仏寺の観音菩薩。大阪市平野区平野上町1-7-26にて撮影。
菩薩の美しい姿は王者の姿で、当初は、出家前に王宮に住んでいた釈迦を表したもの。
出家前の釈迦は菩薩といい、菩薩像に釈迦菩薩と記したインドの仏像も現存します。
菩薩と名づけられる仏尊はだんだん数を増加しました。
それらの菩薩は仏教的理想を具体化した形姿として製作されました。
たとえば仏の理智を象徴するものとして普賢菩薩と文殊菩薩が作られました。
しかし、菩薩のなかには、観音菩薩のようにヒンドゥー教的信仰に影響されて作られたものもかなり多いです。
そのため、観音像には多面多臂の像まで出現。
日本
日本で菩薩が多面多臂像になったのは6~7世紀ごろ。
密教成立以後、観音菩薩像をはじめ多くの菩薩像が製作されました。
そこで、多様で複雑な観音像を識別するために、形姿・持物・台座などに特徴をもたせるようになりました。
特徴
菩薩像の肉身の表現は、人間と同じように一面二臂。
そのうえで、如来の三十二相をそなえていると考えられました。
したがって菩薩像で多面多臂に変化したものは、さまざまな発展をして作り出された後代のものとみていいのです。
大阪市指定文化財
- 絹本著色十一面観音菩薩画像…全興寺(平野区)
- 刺繍西国三十三観音札所観音菩薩画像…日蓮宗宝泉寺(大阪市中央区)
- 木造地蔵菩薩立像…地蔵寺(住吉区)
- 木造十一面観音菩薩立像…浄土宗専念寺(大阪市東淀川区)
- 木造弥勒菩薩立像…真言宗宝珠院(大阪市北区)
- 木造十一面観音菩薩立像…真言宗宝珠院(大阪市北区)
- 木造十一面観音菩薩立像…心光寺(天王寺区)
- 木造十一面観音菩薩立像…浄土宗天龍院(大阪市天王寺区)
- 木造地蔵菩薩立像…和光寺(西区)
- 木造聖観音菩薩立像…浄土宗正念寺(大阪市天王寺区)
- 木造千手観音菩薩立像…真言宗太融寺(大阪市北区)
木造聖観音菩薩立像…曹洞宗齢延寺(大阪市天王寺区) - 木造十一面観音菩薩立像…西方寺(住吉区)
- 木造菩薩立像…臨済宗瑞光寺(大阪市東淀川区)
- 木造千手観音菩薩立像…金臺寺(天王寺区)
- 木造地蔵菩薩坐像…全興寺(平野区)
- 木造地蔵菩薩立像…真言宗宝珠院(大阪市北区)
- 木造地蔵菩薩立像…施行院(天王寺区)
- 木造地蔵菩薩立像…日蓮宗宝泉寺(大阪市中央区)
- 木造地蔵菩薩立像…如願寺(平野区)
- 木造地蔵菩薩立像…源聖寺(天王寺区)
- 木造興正菩薩叡尊坐像…荘厳浄土寺(住吉区)
- 木造千手観音菩薩立像…浄土宗西念寺(大阪市此花区)
- 木造十一面観音菩薩立像…西之坊(住吉区)
木造菩薩形立像…西之坊(住吉区) - 木造勝鬘夫人・十一面観音菩薩坐像…真言宗勝鬘院愛染堂(大阪市天王寺区)
民俗文化財
有形民俗文化財
- 楽山五万人勧進回向地蔵菩薩像…融通念仏宗大念仏寺(大阪市平野区)
- 四天王寺石鳥居の心材による木造聖観音菩薩立像…施行院(天王寺区)
無形民俗文化財
- 二十五菩薩聖聚来迎阿弥陀経万部法要…融通念仏宗大念仏寺(大阪市平野区)
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