基本情報
黄檗宗は、中国福建省黄檗山万福禅寺の隠元隆琦が日本に広めた臨済禅の一派。
日本の臨済宗と同じ流れを汲んでいます。
- 本山:黄檗山萬福寺(万福寺/京都府宇治市)
- 開祖:隠元隆琦
- 開山年:1654年
- 教え:唯心。また、規則に「正法眼蔵・実相無相の法門を開示し、教禅一如の妙旨を提唱するを本旨」。
- 名称由来:唐中期の僧侶の黄檗希運
- 日本に約500か寺
特徴
宗風
ほぼ臨済宗と同じですが、明代の念仏禅を加味し、法式も明朝風。
伽藍・建築
本山萬福寺は中国風で異国情緒たっぷり。
明朝末期頃の様式で造られ、伽藍は左右対称に配置。
伽藍全体が西側を向いてスムーズに建っています。
寺院建築も、明代の形式を受け継いで、中国に現存する大雄宝殿と同じ。
建築材は、南アジアや東南アジア原産のチーク材を使用。
仏尊
弥勒菩薩は中宮寺仕様にしてほしいところですが、布袋さんになっているのも黄檗宗らしい(^^)
歴史
1654年に崇福寺(長崎県)の逸然らの懇請によって、臨済宗楊岐派の隠元隆琦は独湛らをつれて長崎にやってきました。
1658年、徳川家綱に謁し、翌年に山城国字治に寺地を取得。
1661年、宇治に黄檗山万福寺(万福禅寺)を開きました。
1664年、弟子の木庵性瑫が万福寺を継いで、さらに紫雲山瑞聖寺(東京都港区白金台)を開きました。
万福寺は五代高泉が中興し、21世の大成以降に衰微。
1851年、良忠如隆が宗門を刷新、重興といわれました。
1874年、神仏習合の関係から臨済宗に合併され、1879年に独立。
1952年、宗教法人法により単独宗旨の認証を受けました。
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