萬燈院とは大阪市の四天王寺にある仏堂です。紙衣仏を祀っているため紙衣堂とも。
紙衣仏は、釈迦牟尼仏の紙で作られた衣を身にまとった仏像で、とても貴重な存在。この仏像は伝統的な技法で作られ、美しい彫刻と精巧な紙衣が特徴です。
この紙衣仏は、四天王寺の創建に関わる伝説に由来しており、その霊験あらたかな存在として信仰を集めてきました。
ここでは萬燈院(紙衣堂)の由来、関連法要・祈祷会、建造物と安置仏尊について、わかりやすく説明しています。
概要
萬燈院(紙衣堂/万灯院)とは、大阪市天王寺区の和宗総本山四天王寺にある仏堂です。
萬燈院に安置された紙衣仏を祀っているため、当院は紙衣堂とも呼ばれます。
紙衣仏とは、紙の衣を着て修業した羅漢を形どった仏像。
病気回復に功徳があるとされ、毎年10月10日の衣替え法要のときは多くの参拝客で賑わいます。
由来
紙衣
和紙を揉んで揉み紙にし、絞り棒に何回 も丁寧に巻いて、上から抑えて縮緬皺をつけます。
表面に、毛羽たたないように寒天を塗ります。これらを約40枚張り合わせて反物 にします。
木綿の裏(晒木綿)を付けて袷に仕立てます。
紙衣仏
紙衣仏を祀るのは寺院は、日本では四天王寺萬燈院の1ヶ所だけ。
紙衣仏は五百羅漢の一人。
難病に苦しみながら紙の衣を着て修行しました。
病苦に苦しみ悩む者たちが我を信じれば除災・無病の利益を与えようと述べ、今も病気平癒を祈願する参詣者が絶えません。
紙衣守
かつて萬燈院では、参拝のできない人たちのために紙衣の雛形を授けていました。
小さな白紙を着物の形に切ったもので、これを受けて帰って、病人に気づかれないように、病床の下に敷きます。
治る病人なら速やかに快方に向かい、命の尽きた者は七日のうちに楽に往生を遂げ るという御利益が示されていました。
現在では、お守のなかに名前と年齢を書き記して、その人の病気平癒や身体健全を祈願します。
紙衣仏様から御加護を頂ける唯一の御守として信仰を集めています。
燈明と木槌
古くは、1238年9月25日、藤原道家が万燈会(萬燈会)を修した記録が残っており、たくさんの燈明を仏様にお供えする儀式が行なわれたことがわかります。
現在では、善男善女の献燈により、堂内では燈明の明かりが絶えることなく輝いています。
また、萬燈院の木槌は霊験ありと伝えられ、病気平癒の願い叶えば、新しく木槌を奉納するならわしがあります。
それゆえ、堂前に置かれた台の上には、皆の健康を願って奉納され 、木が並べられています。
法要・祈祷会
万灯ローソク(万灯供養)
8月9日~16日 午前8時~午後5時。
中心伽藍にてローソクを立てて供養します。
特製ローソクには故人のお名前を記入して火を灯します。
一夜で約1万本のローソクに火が灯される幻想的な供養です。
たまに万灯ローソクだけで先祖供養を済ます方がいらっしゃいます。
お世話になった先祖に感謝する期間に行なうため、お経のお勤めを申し込むことをおすすめします(^^)
萬燈院衣替え
10月10日、午前8時30分~午後4時00分。
新暦10月10日と旧暦10月10日に行なわれる行事が、紙衣仏のお衣替え法要です。
一年のあいだ紙衣仏が着ていた紙衣を新しいものに取り替えます。
このとき、紙衣を参詣者の背中に当てて加持を行ないます。
これを3年続けると、病気になっても臨終のときでも、周りの人たちに不浄の世話をかけないといわれます。
旧紙衣さんまいり
11月22日、午前8時~午後4時。
萬燈院において、一年間紙衣さんが着けていた衣を背に当てるお加持を参詣者が受けます。
これにより、無病息災・病気平癒などのご利益をいただけます。また、護摩による祈祷も行ないます。
祈祷会
萬燈院では護摩による祈祷会も行なわれます。
祈祷料
- 3000円
- 5000円
祈願
- 当病平癒
- 身体健全
- 家内安全
- 無病息災
- 交通安全
- 安産祈願
など。
護摩木
1本300円
護摩供
- 毎月…1日、10日、21日
- 正月…1日・2日・3日
授与品
- 紙衣守:1000円
- 十一面観音守:500円
- 普賢菩薩守:500円
- 不動尊守:500円
- 交通安全守:500円
- 安産守:700円
- 安産御腹带:3000円
- お百度しおり:300円
御奉納
- 御燈明料:三十日間3000円、一日につき100円
- 木槌:1500円
毎日受け付け。
建造物と安置仏尊
紙衣仏を祀るのは寺院は、日本では四天王寺萬燈院の1ヶ所だけです。
萬燈院は、四天王寺のなかで最古の歴史をもちます。
飛鳥時代に聖徳太子が創建したとも聖武天皇の御願とも。
1945年3月の空襲で焼失し、1952年9月、境内西北隅にあった椎寺薬師堂(1812年再建)を移築落慶したものです。
もともと本尊は千手観音でしたが、戦災焼失にともない、真言宗泉福寺(大阪府和泉市)から十一面観音坐像を迎えて安置しています。
脇壇には不動明王、 普賢菩薩などの諸仏を祀り、紙衣の羅漢を安置しているので、俗にこのお堂を「紙衣堂(かみこどう)」ともいいます。
なお、萬燈院はおおさか十三仏霊場4番に指定されています。
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