意味
施餓鬼会とは、亡者、餓鬼、そして悪道におちて飢餓に苦しむ衆生に施す法会。
清浄な地や水に食物を投げて供養します。
正式名称は施餓鬼会。施餓鬼供養、施食会、水陸会、冥会とも。
盂蘭盆会にあわせて行なうことが多いです。
生飯も施餓鬼の一種。
特定の祖先などに追善供養するのではなく、ひろく諸精霊に対して供養して、地獄・餓鬼道などにおける苦悩を軽くします。
種類
施餓鬼には次のような種類があります。
無威徳鬼と有威徳鬼
- 無威徳鬼…飢渇に苦しめられます
- 有威徳鬼…天部と同じように、たくさんの福楽を受けます
ほかに、次のような種類があります。
少財餓鬼と多財餓鬼
少財餓鬼と多財餓鬼は、有財餓鬼(無財餓鬼の対語)の一種。
飢えに苦しむ餓鬼のなかで、物を食べられる餓鬼です。
- 少財餓鬼…膿や血などを食べられる小財餓鬼
- 多財餓鬼…人の食べ残しや祭祀などで捨てられた物を食べられる餓鬼
川施餓鬼
水死者や魚族の霊を弔うために川辺や舟上で行なう施餓鬼供養。
川岸に壇を設けて行なったり、塔婆を水中に立てたり、経木・紙などに死者の法名を記して河中に投げたりして、回向します。
大阪市内の川施餓鬼では正蓮寺(此花区)が有名です。毎年8月26日に行われ、大阪市無形民俗文化財に指定されています。
ひろがり
阿難が口餓鬼に告げられて行なったのがはじまり。
日本では真言宗、浄土宗、曹洞宗などが行ない、おもに盂蘭盆会に精霊を供養します。
禅宗では行事として重視。
お布施
施餓鬼会(施餓鬼法要)のお布施は、3千円から1万円程度が相場。
地域やお寺によって異なる場合もありますが、一般的にが3千円程度をお布施としています。
大阪市内で施餓鬼会を行なう寺院
たとえば、源聖寺(天王寺区)、大念仏寺(平野区)、光明寺(西淀川区)、正蓮寺(此花区)、国分寺(北区)など。
また、一心寺(大阪市天王寺区)では年中無休で「おせがき」を行なう常施餓鬼法要を運営。
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