概要
五色とは青・黄・赤・白・黒の5色のこと。
ふつう仏教では黒色を除いて四根本色といい、顕色の原色とします。
密教では五正色として五色を根本視しています。
紅・緑を加えた五色を説く経軌もありますが、ふつう、前記の五色を五智・五大などの慓幟として用います。配当は五智(表)をご覧ください。
内容
青色
読み方は「しょうしき」。
衆色を具足した意味で他の色に勝ります。
黄色
読み方は「おうしき」。
他の色を加えると光色を増し、自性を失なわない堅固不壊の性があり、胎蔵の色、増益の色です。
赤色
金剛界の色。
熾燃が猛烈なので調伏法に配置。また、愛着の意味から敬愛法にも用います。
白色
潔白の意味から、一切衆生の根源たる大日如来の色とし如来部を意味します。
また、諸垢から離れた清浄の象徴として用い息災法にも配します。
胎赤金白とよくいいますが、両部に通じた色です。
黒色
色を消して諸物を隠す意味から調伏法に配置。
大涅槃、つまり如来の究竟の慧に喩えて慧色とします。
順序
諸説があります。
胎蔵界の五色
法爾の次第として白赤黄青黒。
胎蔵法の壇線・瓶華・金剛線・仏供などに用います。
金剛界の五色
白青黄赤黒。
金剛界法の荘厳はこの順序に従います。
典拠はありませんが、摂真実経が五仏を示して、黒色を緑などの雑色としていますが、これを黒色と相伝します。
金胎不二の五色(愛染の次第)
白黄赤青黒。
染色のとき浅深(淡濃)の順序にしたがいます。
その他
青黄赤白黒、白赤青黄黒、白黄青赤黒、黄赤白黒青、黄白赤黒青など。
コメント お気軽に♬