人物
玄奘とは唐代中国の僧侶・訳経家で、たくさんの新訳を創設しました。
日本では「西遊記」の主人公として、また、玄奘三蔵や三蔵法師の名で親しまれます。
いまの中華人民共和国河南省洛陽市偃師区緱氏鎮にて、602年(隋・文帝)に生まれ、664年(唐・高宗)に没しました。
キャリア
629年から645年にかけて、親しくインドに経典を求めて旅しました。
そして、旅行記「大唐西域記」を書きました。
自身は法相宗でしたが、訳した経典(訳経)は74部・1,338巻に及び、仏教各部にわたって訳しています。
それらのうち密教部経典では、
- 諸仏心陀羅尼経
- 五首
- 十一面神呪心経
- 不空羂索神呪心経
- 持世陀羅尼経
- 六門陀羅尼経
- 勝幢臂印陀羅尼経
- 八名普密陀羅尼経
- 抜済苦難陀羅尼経
- 薬師瑠璃光如来本願功徳経
などがあります。
関連経典には「般若心経」「大般若経」600巻など。
慈恩寺三蔵法師伝
[具名は大唐大慈恩寺三蔵法師 伝, 略して慈恩伝] 10巻。
玄奘の伝記で、恵立機と彦琮が増補しました。
出生から書きはじめ、629年〜645年まで長安から中央アジアを経てインドへ法を求める旅をした紀行、また、帰国後の伝記を収めています。
「大唐西域記」が実地見聞の地誌などを中心に編集されているのに対し、こちらは玄奘の旅行記がメイン。
彼の旅行の実態を知れ、小説「西遊記」のモデルにもなりました。
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