意味
宗旨とは教義やその宣布・儀式・行事の内容などを同じくする宗教団体。
そのもとに寺院・教会・僧侶などが所属する団体が並びます。
宗派や宗門ともいいますが、宗旨に比べて範囲が小さいイメージです。
特徴
インド
もともと僧尼の団体をサンガ(samgha)といい、一団にまとまっていましたが、さまざまな事情で仏滅後100年頃から分派がはじまりました。
インド では18〜20の部派が生じ、のち大乗仏教になってからも学問上から中観派や瑜伽派に分かれました。
インド仏教の代表的な20の宗旨を小乗二十部といいます。
中国
中国仏教で宗旨は学派として発生し、僧侶の所属は必ずしも一定しませんでした。
中国的教義が確立して祖師の伝承を重んじるようになってから、◯◯宗の名称が僧団 を包括するようになりました。
中国仏教の代表的な宗旨には複数の区別があります。
十三宗
五家七宗
南宗禅の流派です。
五家を宗旨、七宗を宗派と考えれば、日本の宗旨・宗派に近いイメージ。
日本
日本仏教の初期は中国の場合と同じでした。
平安時代になって◯◯宗を創設するようになりました。
また、宗旨を開創しない場合でも、門下や法系の人々が、僧団として独自の形態をとるようになりました。
江戸時代に幕府の政策によって宗旨は固定し、現在では宗教法人法という法律によって統制・保護されています。
宗旨の区分
日本の宗旨には複数の区別があります。
十三宗五十六派
1940年頃までの日本仏教の広がり。
十二宗のうち三論宗、成実宗、倶舎宗をのぞき、禅宗を臨済宗・曹洞宗・黄檗宗に分け、融通念仏宗、時宗を加えたも の。
戦時体制で宗旨単位に統合されましたが、戦後にかなり宗派が増加しました。
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