意味
夜叉は八部衆の一つ。
yaksaを音写したもので、ほかに薬叉・閲叉などとも書きます。
単独の固有名詞ではなく類名(クラス名)。
キャリア
もともと夜叉は、神話では人を害する鬼類でした。
八部衆に加えられてから、守護神に就任。
八大夜叉大将(八大薬叉大将)
毘沙門天の眷属として財宝を守ってくれます。
- 宝賢夜叉:
- 満賢夜叉:
- 散支夜叉:
- 衆徳夜叉:
- 応念夜叉:
- 大満夜叉:
- 無比力夜叉:
- 密厳夜叉:
なお、夜叉方とは毘沙門方ともいい、北方の意。
十二神将
十二神将は、薬師如来の眷属や分身とする守護神で、十二大願を護持するともいわれています。
別名に十二夜叉神将・十二神王・十二薬叉大将など。
のち、大般若経守護の十六善神へと発展しました。
役割
昼夜12時間、年季12か月にわたり絶えず衆生を守ってくれます。
さらに「薬師本願経」によると、それぞれが7000もの眷属を従えていて、薬師の名号をもつ衆生を守ります。
名称や持ち物は経軌によってさまざま。
十二神将リスト
- 宮毘羅
- 伐折羅
- 迷企羅
- 安底羅
- 摩尼羅
- 珊底羅
- 因達羅
- 波夷羅
- 摩虎羅
- 真達羅
- 招杜羅
- 毘羯羅
なお、十二神将の供養法を夜叉供といいます。
文化財
- 興福寺の天龍八部衆では鳩槃茶を夜叉に当てます。
- 胎蔵曼荼羅には夜叉持明の名があります。
- 薬師寺本尊台座に見える12体の鬼類は十二神将の前形とみられます。
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