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タントラ仏教

宗旨・宗派
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概要

タントラ仏教とは聖典タントラを所依とする仏教。

20世紀になって欧米の仏教学者が便宜的に作った名称。

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意味

広義

密教の異名で、中国、チベット、日本などのアジア各地に移植された密教全体を意味します。

狭義

インドの密教のうち、聖典をタントラと言いだした8世紀以降のインド密教。

金剛乗ともいわれ、金剛頂経を主軸に、パーラ王朝の庇護下で、東インドを中心に13世紀初めまで栄えました。

仏教ではタントラを相続の意味にとって、依持するこ と (ādhāra), 自性 (prakrti), 不奪 (asamhāra) の3義があると秘密集会ウッタラータントラ (Guhyasamāja-uttaratantra) に説く。

特徴

仏教タントラは4つで構成されます。

  1. 所作
  2. 瑜伽
  3. 無上瑜伽

所作タントラ

初期密教、いわゆる雑経典。

修法の作法を説明。

行タントラ

大日経に相当。

修法の作法に思想性を付与。

瑜伽タントラ

初会の金剛頂経という真実摂経、または理趣経など。

ヨガを基本に、作法と大乗思想との融合を企図。

無上瑜伽タントラ

金剛頂経系をメインに展開した後期密教のこと。外教的な色彩が濃厚。

次の項目に細分されます。

  • 父タントラ…秘密集会タントラなど
  • 母タントラ…ヘーヴァジュラ・タントラなど
  • 双入不タントラ…時輪タントラなど

タントラ教

狭義

タントラ(tantra)という聖典にもとづく教え。

インドで7世紀頃からヒンドゥー教と仏教の両方に発生しました。

広義

ヒンドゥー教との関わり

インドにおける秘教。

近代の欧米学者はこの意味で用いました。

ヒンドゥー教では、シャークタ派の聖典を中心とした教えで、 シバ派やビシュヌ派でも基底にタントラ教が存在します。

ヒンドゥー教各派に大なり小なりある民俗信仰にもとづき、民衆のあいだに自然発生し、起源は古く、開祖とか特定の教義はありません。

右道派と左道派

右道派と左道派に分かれ、いずれもヨガをモチーフにした特殊な行法体系をもっています。

右道派では、身体内の六輪の最下部の輪に宇宙エネルギーを象徴する蛇クンダリニーがいて、呼吸の調整にもとづくヨガによって蛇を目ざめさせ、次々に輪を通って最上輪でブラフマンと合一すれば解脱します。

左道派では、女性との交接を通じて、感覚とか情欲を制御せずに自由に働かせ、欲 望自体の空虚を自覚させ、欲望のうえにたつ自我を破壊しようします。

タントラ

聖典タントラとは、どういうものなのでしょうか。

意味

もともと、タントラとは織機や経糸の意味。

緯糸スートラを教理的な経典にたとえ、これに対してタントラは実践面の規約に重点をおいて製作された聖典です。

ヒンドゥー教のタントラ

「カシカ注」に見られるように、ヒンドゥー教のタントラには、弘めて人々を救う意味があります。

語源

語源には2種類の説があります。

  1. 分解すると、tan(弘める)とträna(救う)。この2語の合成語がタントラ。
  2. カーミカー・アーガマ(kāmika  āgama)のように、真実(tattva)と真言(mantra)とに関する教えを弘めて人々を救う。

主要宗派の聖典

  • シャークタ派…タントラ
  • シバ派…アーガマ
  • ビシュヌ派…サンヒター

各派の聖典を一括タントラということもあります。

構成

完全なタントラは次の四つの部分からなります。

  1. 知識…理論的な教理、真言や修法の細則
  2. 瑜伽…神秘的な威力を獲得する行法
  3. 作法…神殿の造作法、神像の作法
  4. 実行…宗教的儀式、社会的義務

ヒンドゥー教・仏教ともタントラは7世紀ころから作成開始。

密教のタントラ

密教ではタントラを意味するギューは、密教経典全体を意味します。

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