意味
涅槃とは悩みを越えて悟りの境地に入ることです。
また、釈迦の死のことの意味も。この場合、入寂や入滅ともいいます。
もともと梵語のニルヴァーナ(nirvana)の訳語で、吹き消すこと、または吹き消した状態の意味。
煩悩の火を焼き尽くして、智慧が完成する悟りの境地を意味します。
したがって仏教では、涅槃にいたることを最終目標とし、三法印の一つに涅槃寂静を立てます。
大乗仏教の考えは上述のとおりですが、小乗仏教は違う捉え方をします。
有余涅槃
有余涅槃は小乗仏教の考え方です。有余依涅槃とも。
涅槃を獲得して一切の煩悩を断じても、身心が残留するかぎり、束縛・不自由・不満が生じます。
ですから、完全な無余涅槃(灰身滅智で究極の涅槃とする)の境界にはいたりません。
涅槃像
涅槃図・寝釈迦ともいい、釈迦が涅槃に入った状況を写したもの。
絵画や彫像があります。
基本形では、4本の沙羅双樹に囲まれた宝台に、釈迦が枕を北にして右脇を下にして眠っています。
釈迦の周囲には諸菩薩をはじめ、仏弟子・国王・大臣・天部・優婆塞・鬼神・畜類などの52類と、仏母摩耶夫人が出現します。涅槃会に用います。
文化財
インド・中国の涅槃像
インドのアジャンター石窟や中国の敦煌千仏洞・莫高窟の遺品が有名です。
高野山の涅槃像
日本では高野山蔵が最古で最大の傑作とのこと。
約2.7m大の絹本着色で、製作年代は平安時代末期の1087年。
菩薩を除いては悲嘆の描写が真に迫り、仁王や師子の鳴泣する状態なども見られます。
そのほか、新薬師寺蔵、石山寺蔵、東福寺蔵があります。
蓮生寺の釈迦牟尼如来涅槃像
次の写真は浄土宗蓮生寺へ仏寺めぐりしたときのものです。
釈迦牟尼如来涅槃像を何枚か写しました。
まずは、涅槃姿の全身像を前後から。
ついで、パンチパーマを前後から。
最後に足の裏を。
どこ写してんねんというアングルですが、とくにパンチパーマは最も気になるところ。
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