概要
鎮宅法とは、建造物を建てる前に永久に障難なきように修する法。
堂塔・家屋・墓(墓碑)などを建てる前に、次のような作法をふみます。
別称に地鎮法、安宅法。俗に地祭り、地堅めの法、家堅めの法。
不動安鎮軌、一髻尊陀羅尼経、一字仏頂輪王経などを本軌とします。
地鎮と鎮壇
建物の場合、まだ板敷などを敷かずに土壇を鎮めることを鎮壇法といいます。
地鎮と鎮壇を別々に修するのが本儀で同時に修するは略義。
壇中央に五宝などを入れた賢瓶を埋めて、その上に平い石を置き、これを鎮石と称します。再建の場合にも動かさないことがベター。
八方に輪・蹶、さらに五玉を埋めます。
鎮宅法と安鎮法
鎮宅法は俗に屋堅めといわれ、御所などに修する場合は安鎮法といいます。
安鎮法は、宮廷・仙洞・親王家・将軍家の建築にさいした言葉で、大規模なものは大安鎮法。
新築には不動鎮宅法が多く、ときに葉衣鎮宅法(葉衣観音)を修します。
八字文殊鎮宅法(文殊菩薩)は旧家の怪異を除くときに修します。
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