意味
蘇悉地院とは「胎蔵界曼荼羅」第三重西方(下方)にある区画です。
曼荼羅全体の体裁を調えるために、虚空蔵院3列中の下院を独立させたもの。
ですから、経説に院名は登場しません。
主尊はなく、胎蔵界現図曼荼羅では8尊。
尊名不明を加えて16尊とすることも(子島本など)。
「秘蔵記」には蘇悉地院の別名として四波羅蜜院と書いてありますが、胎蔵界は仏・蓮・金の三部構成ですから三波羅蜜というべきです。
住民
不空供養菩薩
- 訳語:不空供養珠
- 密号:如意金剛
- 三昧耶形:宝珠・三鈷杵
孔雀王母菩薩
孔雀明王を参照。
一髻羅刹・一髻羅刹女
- 訳語:一髻悪鬼
- 密号:雷電金剛
- 三昧耶形:剣・鉤
女相で十一面観音の化身。
十一面観自在菩薩
十一面観自在菩薩を参照。
不空金剛菩薩
- 密号:辦事金剛
- 同体:金剛菩薩
- 三昧耶形:金剛鉤
金剛軍荼利菩薩
- 三昧耶形:三鈷杵
軍荼利は辦事の意味。
当院の尊が仏部の辦事を担当し、金剛手院の軍荼利明王は金剛部の辦事を担当。
金剛菩薩
- 密号:首領金剛
金剛明王
- 訳語:明至高(王を至高の義として明王という)
- 密号:持明金剛
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