概要
般若とは最も深い意味での理性のこと。
顕教・密教に共通の言葉です。
梵語のプラジニャー(prajna)の音写(鉢剌若・般羅若・波若とも)。
訳語に慧・智慧・明など。
意味
心臓・肝要
最も深い意味での理性の意味から、般若には心臓や肝要の意味もあります。
一切の事物や道理を洞察的に認識する深い叡知や、空性を認識する働き。
仏母
般若の智慧を体得することによって悟りが得られます。
そのため、般若を仏母ともいいます。
密教では般若の徳を具有する仏尊を般若菩薩・般若仏母と名づけ、一切諸仏を出生する母と考えています。
種類
般若の種類は次のように考えます。
二種般若
- 共(三乗)・不共(菩薩乗のみ)
- 世間・出世間
三種般若
- 実相(理体で衆生が本来有する自性 清浄の実性)・観照 (この実性を観照すること)・方便(諸法を分類すること)
五種般若
- 実相・観照・文字(実相観照を説く般若経)・境界(般若経によって認識される一切諸法)・眷属(六波羅蜜などの修行)
空海は、金剛般若経開題にて、 金剛般若を金剛界三十七尊を象徴する絶対智とみなしました。
働き
六波羅蜜の一つとして、ほかの布施・持戒・忍辱・精進・禅定(五波羅蜜)に根拠を与えます。
コメント お気軽に♬