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慈悲形

印相・形相
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意味

慈悲形じひぎょうとは仏像表現の一つで、忿怒形に対立的な表情です。

菩薩の特徴なので菩薩形とも。

maitrī karuṇā(マイトリー・カルナー)の訳語です。

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特徴

慈悲とは

慈悲とは正法輪身を立前とする菩薩の徳相。

とくに穏和な目に表現されるため、慈悲といえば慈悲眼(慈眼)をさしたり、柔和な眼相の意味になったりします。

慈と悲とを区別し、慈は衆生に楽を与え、悲は衆生の苦を抜くといいます。

慈悲は顕密二教とも重視します。

十一面観音

十一面観音の面・形を次のように区別できます。

  • 菩薩形(慈悲形)…3面
  • 忿怒形(瞋怒形)…3面
  • 狗牙上出形…3面
  • 大笑形…1面

なお、行道形のなかにも菩薩形が含まれます。

胎蔵界曼荼羅の解釈

大日経」が説く大悲胎蔵生曼荼羅(胎蔵界曼荼羅のこと)は菩提心が心の大悲のはたらきによって開される世界を現わしたもの。

私たちの悟りの絶対智は菩提心を因とし、大悲を根本とし、方便を究竟とします。(「大日経」住心品)。

胎蔵界曼荼羅の除蓋障院の悲旋潤(悲愍菩薩・悲愍慧菩薩などは慈悲の徳を表わす菩薩)。

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